「Stationery♥Log」(ステーショナリー♡ログ)にお越しいただきありがとうございます。
今日のテーマは「ABTの応用・アート編(ぼかし・グラデーション)」についてです。
ABTを数本揃えたけれど、ただ「文字を書くだけ」で終わっていませんか?
トンボABTの真の魅力は、なんといっても「水性染料インク」であること。
実は、水を使うだけでペン1本が水彩絵の具のように変化し、プロのようなグラデーションが作れるんです。
「絵心がないからアートなんて無理…」という方にこそ試してほしい、筆記用具の枠を超えたテクニックをご紹介します!
※トンボABTについては、全4記事書いています。この記事の最後に「トンボABT連載:構成・役割一覧表」を載せています。
※↓トンボ鉛筆の「ABT 全108色」です。
1.準備するのは「家にあるもの」だけでOK!

本格的な画材を揃える必要はありません。以下の3つがあれば、すぐに始められます。
- ABT
- 水筆(または普通の筆と水)
- クリアファイル(パレット代わりに使います)
※ABT「花鳥風月」シリーズの「鳥」です。水筆付きなので、水彩のような「ぼかし」もすぐ楽しめます。
2.テクニック①:クリアファイルを使った「ふんわりぼかし」

手帳の余白に、優しいニュアンスの色を乗せたい時に最適です。
- パレットを作る: クリアファイルにABTの筆先でインクをぐりぐりと塗ります。
- 水で溶かす: 水筆でそのインクをすくい、少し水と混ぜます。
- 紙に乗せる: あとは手帳に色を置くだけです。
これだけで、ABTが、透明感あふれる水彩背景に変わります。
※↓ABT「花鳥風月」シリーズの「風」です。水筆付きなので、水彩のような「ぼかし」もすぐ楽しめます。
3.テクニック②:ペン先を合わせるだけ!「2色のグラデーション」

特別な技術なしで、文字の色がグラデーションに変わる方法です。
- インクを移す: 薄い色のペンの先に、濃い色のペンの先をちょんちょんと数秒くっつけます(例:991の先に772をつける)。
- そのまま書く: そのまま文字を書くと、書き始めは濃く、徐々に元の薄い色に戻っていく美しいグラデーションになります。
【疑問】ペン先の色が混ざって、汚れたままにならない?
濃い色のインクを吸わせると、見た目は一時的に真っ黒(または濃い色)になりますが、心配いりません。
理由:ABTには「セルフクリーニング(自浄作用)」という性質があります。中から新しいインクが染み出してくることで、表面についた別の色を押し流してくれるのです。
また、ABTのペン先は高品質なナイロン製です。そのため、理論上、インクが染み付いて取れなくなることはありません。安心して「色の混色」を楽しんでくださいね!
元に戻すコツ:グラデーションを書き終わったあと、いらない紙に何度か「試し書き」をしてみてください。ペン先に残った濃いインクが紙に出ていき、数回書くだけで元の綺麗な色に戻ります。
※注意点: ただし、この「2色のグラデーション」は「水性同士」だからできる技です。油性ペンや、全く別の種類のインクを混ぜると、ペン先が固まったり再起不能になったりするので、この点は注意が必要です!
※↓ベーシックな「ABT 24色セット」です。
4.応用編:ぼかした背景に文字を書いてみよう

「絵」を描かなくても、「ふんわりぼかし」のテクニックで楽しめます。「ふんわりぼかし」で描いた円の上に、タイトルを書いてみましょう。
※ここで重要なのが「ペンとの相性」です。
- 油性ペン(マッキーなど):相性◎ 水性インク(ABT)の上に油性ペンで書くのは、「水と油」が混ざらない性質を利用した、にじみを防ぐ最強の組み合わせです。水性のABTを油性ペンが溶かすことはないので、一番にじまず、くっきりと書けます。家にある名前ペンでOKです!
- 水性顔料ペン(第1回の「ゼブラ 筆サイン」など):相性◎ 顔料インクは乾くと「耐水性」の膜を作って固まります。乾くと水に溶けなくなる「耐水性」のインクなので、背景が少し湿っていても色が混ざり合わず、失敗しにくいのが強みです。 同じ「水性」でも、「ABT(染料)」とは性質が違うからこそできる合わせ技です。
- 水性染料 ABTの黒(N15):相性◯ 同じ「水性染料インク」同士なので色の馴染みは最高ですが、水分に反応して溶ける性質があります。背景が「完全に」乾いてから書くのが鉄則です! 乾く前に書くと文字がにじんでしまうので注意しましょう。
※↓ベーシックな「ABT 36色セット」です。
5.最後に:水を使うなら「紙」にこだわって

今回の「ぼかし」は水を使うため、通常の筆記よりも紙に負担がかかります。
コピー用紙など薄い紙だと、裏抜けしたり紙が波打ったりすることも。
第2回でも少し触れましたが、本格的に楽しむなら「MDノート」や「ロイヒトトゥルム」のような、表面が強く裏抜けしにくいノートを選ぶと、ABTのポテンシャルを120%引き出せます。
※ただし、水の使いすぎには十分注意されてくださいね!
「MDノート」や「ロイヒトトゥルム」で裏抜けしにくいというのは多くのユーザーの共通認識ですが、あまりに「大量の水を乗せる」と、やはり紙に負担がかかります。
※↓「MDノート」です。
※↓「ロイヒトトゥルム」です。
まとめ:ABTで「自分だけの手帳」を完成させよう

全4回にわたってお届けしてきたABT連載、いかがでしたか?
- 黒ペンを使い分け、
- 影つけと下地で垢抜けさせ、
- 神色5選でセンスを整え、
- ぼかしテクニックで個性を出す。
ABTは単なるペンではなく、あなたの手帳を「作品」に変えてくれる最高のパートナーです。まずはペン1本、水1滴から、新しい手帳の楽しみ方を始めてみませんか?
以上、「【応用・アート編】ペン1本で水彩画?ABTの「ぼかし・グラデーション」のコツ」についてでした。
「Stationery♥Log」(ステーショナリー♡ログ)をご覧いただきありがとうございました♡
※↓トンボ鉛筆の「ABT 全108色」です。
☆トンボABT連載:構成・役割一覧表☆
※記事の推奨順序(全4記事):本記事は4記事目です。
| 順序 | 役割 | 記事タイトル | 思考の対応 |
| 1. 導入 | 比較・選定 | 【黒ペン比較】おすすめはどれ? | (Why? Which one?) |
| 2. 実践 | 基本・活用 | 【手帳デコ編】垢抜ける活用術 | (How to use? Is it safe?) |
| 3. 選択 | 厳選・比較 | 【色選び編】最初に買うべき5色 | (What to buy? No failure) |
| 4. 応用 | 応用・昇華 | 【アート編】ぼかし・水彩のコツ | (What else? How to master) |
※トンボABTの1記事目です。

※トンボABTの2記事目です。

※トンボABTの3記事目です。









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