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【クレヨラの色鉛筆】「折れない芯」の秘密:クレヨンにはない配合の科学

筆記用具

 

「Stationery♥Log」(ステーショナリー♡ログ)にお越しいただきありがとうございます。

 

今日のテーマは「クレヨラの色鉛筆」についてです。

 

これまでのクレヨラ連載で、あなたはクレヨラの「クレヨン」の芯が「ワックスと油分」の絶妙なバランスで成り立っていることを知りました。撥水効果や、熱で溶け出すワックスの現象は、知的好奇心を刺激するものでした。

 

しかし、ここで一つの疑問が浮かびます。「クレヨラの色鉛筆」は、世界一のクレヨンメーカーが作る製品でありながら、ワックスのような独特の柔らかさはありません。むしろ、折れにくく、シャープな線を引くことができます。

 

この記事では、クレヨンと色鉛筆の素材の仕組みの決定的な違いに焦点を当て、クレヨラ色鉛筆の「芯」に隠された配合の科学を解き明かします。

 

これは、一般的な色鉛筆の素材を使いながらも、独自の技術で強度を高めたクレヨラの企業努力の結晶です。

 

※↓「クレヨラ」色鉛筆の基本の「12色セット」です。

 

※↓「クレヨラ」クレヨンの基本の「24色セット」です。

 

1.クレヨン vs 色鉛筆 素材の仕組みの決定的な違い

 

クレヨンと色鉛筆は、同じ「アナログ画材」ですが、その構造は全く異なります。これは、主に「結合材(バインダー)」の仕組みが異なるためです。

 

(1)クレヨンの仕組み:ワックスと油分による結合

 

クレヨンの主成分は、「ワックス(蝋)と油分」です。ワックスが主結合材となり、重ね塗りに適した柔らかな描き心地と、撥水性を生み出します。

 

(2)色鉛筆の仕組み:粘土鉱物とバインダーによる強固な芯

 

一方、色鉛筆の芯は、ワックスで固めるクレヨンとは異なり、骨格材(粘土鉱物などの硬い粒子)とバインダーで構成された強固な構造体です。

 

主成分 役割
顔料(Pigment) 色を決定する微粒子。
粘土鉱物(タルクなど) (骨格材)芯の骨格となり、基礎的な硬さを設定する体質顔料
バインダー(結合材) 粘土鉱物と顔料をしっかりと固定する、合成樹脂やワックスなどの複合材。

 

クレヨンはワックスが顔料を包み込むイメージですが、色鉛筆は、粘土鉱物が骨格となり、バインダーが粒子を硬く結びつけます。

 

この仕組みの違いが、クレヨラの色鉛筆に、折れにくい強さと、シャープな表現力を生み出します。

 

※↓「クレヨラ」色鉛筆の「50色セット」です。

 

2.折れにくさの科学 — クレヨラ芯の成分の秘密

 

「クレヨラの色鉛筆」は、安価でありながら、品質の安定性と折れにくさに定評があります。

 

クレヨラの色鉛筆が持つ安定した品質と折れにくさは、芯材の「粘土鉱物」と「バインダー」の配合バランス、そして製造技術にかかっています。

 

  • 粘土鉱物(タルクなど)の役割芯の骨格を作り、全体の基礎強度を高めます。

 

  • バインダーの役割: 粘土鉱物と顔料の隙間を埋めることで、芯に加わる力を均一に分散させ、折れを防ぎます。特にクレヨラは、この結合材の配合を工夫し、粒子間の結びつきを強化することで、芯の「硬さ」を保ちつつ、「粘り」を生み出し、折れにくい特性を両立させています。

 

芯の折れにくさの鍵は、製造過程で顔料と骨格材を結合する際に、芯の内部密度を最大限に高める技術にあります。この緻密な構造こそが、バインダーの化学的配合と成形技術によって生み出され、筆圧に耐える「折れない仕組み」の正体なのです。

 

※↓「クレヨラ」色鉛筆の「120色セット」です。

 

3.実用:大人も楽しめるハイブリッド活用術

 

クレヨンと色鉛筆の素材の仕組みの違いを理解すれば、その両方を組み合わせた表現が可能になります。

 

ここでは、両者の特性を活かした「応用技法」について、具体的な「実用例」を紹介します。

 

技法 手順と仕組み 効果
ワックス・レジスト 1. クレヨン(ワックス)でモチーフを描く。 2. その上から色鉛筆で全体を塗り込む。 クレヨンのワックスが色鉛筆の顔料を弾き、立体感のあるテクスチャが生まれる。
質感の調整 色鉛筆で細部を描き込み、クレヨンで背景の柔らかさを表現する。 硬い線と柔らかい面を対比させ、表現の幅が広がる。

 

※↓「色鉛筆」も「クレヨン」も入った「インスピレーションアートケース」です。

 

4.まとめ:仕組みを知れば画材はもっと面白い

 

クレヨン色鉛筆は、それぞれ「ワックス」「粘土鉱物」という全く異なる仕組みで成り立っています。

 

この素材の科学を知ることで、あなたはただ描くだけでなく、画材の持つポテンシャルを最大限に引き出すことができるようになります。

 

クレヨラの色鉛筆は、クレヨンで培った色材の知識を、鉛筆の「折れにくさ」「表現のシャープさ」という別の角度から実現した、まさに傑作と言えるでしょう。

 

以上、「【クレヨラの色鉛筆】『折れない芯』の秘密:クレヨンにはない配合の科学」についてでした。

 

「Stationery♥Log」(ステーショナリー♡ログ)をご覧いただきありがとうございました♡

 

※↓「クレヨラ」色鉛筆の「120色セット」です。

 

※↓「色鉛筆」も「クレヨン」も入った「インスピレーションアートケース」です。

 

※↓「クレヨラ」については、「クレヨン」で4記事書いています。

順序 記事のタイトル 記事の役割 記事と思考の対応
1 【歴史と裏側】世界一の定番「クレヨラ」クレヨンが100年愛される秘密 導入・ブランドの魅力 Why? (なぜクレヨラは世界一なのか?)
2 【色名に隠された哲学】クレヨラ152色の世界!伝説の「肌色」を変えたトリビア 知識・文化的な深掘り What’s the philosophy? (色名や歴史に隠された哲学は?)
3 【大人目線】クレヨラ vs クーピーペンシル!最適な「アナログ画材」の選び方 実用・比較検討と選定 Which one? (結局、大人にはどれがベストなのか?)
4 【知ればもっと面白い】クレヨラで楽しむ「色の科学実験」ワックスの現象と応用術 応用・科学的なロジック How does it work? (なぜ水が弾かれる?仕組みは?)

 

※↓「クレヨラクレヨンの1記事目」です。

【歴史と裏側】世界一の定番「クレヨラ」クレヨンが100年愛される秘密
「Stationery♥Log」(ステーショナリー♡ログ)にお越しいただきありがとうございます。今日のテーマは「『クレヨラ』クレヨンが100年愛される秘密」についてです。普段何気なく手にしている文房具ですが、そのブランドのルーツや物語を知る...

 

※↓「クレヨラクレヨンの2記事目」です。

【色名に隠された哲学】クレヨラ152色の世界!伝説の「肌色」を変えたトリビア
「Stationery♥Log」(ステーショナリー♡ログ)にお越しいただきありがとうございます。今日のテーマは「クレヨラ152色の世界!伝説の『肌色』を変えたトリビア」についてです。前回はクレヨラクレヨンの歴史と「Craie+Ola」という...

 

※↓「クレヨラクレヨンの3記事目」です。

【大人目線】クレヨラ vs クーピーペンシル!最適な「アナログ画材」の選び方
「Stationery♥Log」(ステーショナリー♡ログ)にお越しいただきありがとうございます。今日のテーマは「クレヨラ vs クーピーペンシル」についてです。前回までで、クレヨラクレヨンに隠された歴史と哲学を深く掘り下げてきました。今回は...

 

※↓「クレヨラクレヨンの4記事目」です。

【知ればもっと面白い】クレヨラで楽しむ「色の科学実験」ワックスの現象と応用術
「Stationery♥Log」(ステーショナリー♡ログ)にお越しいただきありがとうございます。今日のテーマは「クレヨンのワックスの現象と応用術」についてです。今回は、クレヨラクレヨンを単なる「描画ツール」としてではなく、「身近な化学実験の...

 

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