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今日のテーマは「ボルギーニ V110 ギロシェの書き味と実用性」についてです。
前回の記事(第1回:デザイン編)では、特に「ボルギーニ V110 ギロシェ」のキャップに施されたギロシェ装飾の美しさ、そしてイタリアン・エレガンスが凝縮されたデザインの魅力をお伝えしました。
見た目は文句なしの「美しすぎる入門機」ですが、万年筆は書いてこそ真価を発揮する筆記具です。
「この美しい万年筆は、毎日使っても大丈夫だろうか?」
「鉄ペンM字の書き味は滑らかなのだろうか?」
この記事では、あなたが抱えるこれらの疑問に答えるべく、「ボルギーニ V110 ギロシェ」の「書き味と実用性」を徹底的に検証します。
※↓第1回:「【美しすぎる入門機】ボルギーニ V110 ギロシェ レビュー!イタリアンエレガンスな万年筆」のページです。

※↓「ボルギーニ(BORGHINI)V110 ギロシェ」の万年筆です。
※↓「ボルギーニ(BORGHINI)ギロシェ」シリーズの「ボールペンタイプ」もあります。
1.M字スチールニブ(鉄ペン)の評価

「ボルギーニ V110 ギロシェ」は、コストパフォーマンスに優れる「スチールニブ(鉄ペン)」を採用しています。
(1)ニブのデザイン
ペン先はスチール製で、「IRIDIUM POINT」、「M」の表記のみという非常にシンプルなデザインです。
ブランド名や装飾的な刻印はあえて排除されており、その潔いシンプルさが、キャップの豪華なギロシェ装飾と対照的で、イタリアらしいデザインの緩急を生み出しています。
(こちらについては、物は言いよう的な部分もありますかね。)
(2)実際の筆跡と字幅(「M字」の太さ)
字幅は「M(中字)」です。
一般的な海外ブランドのM字は、国産のM字よりも若干太めに出る傾向がありますが、このV110 ギロシェのM字は、繊細な字幅が特徴です。
実際に筆記したところ、個人的には「国産万年筆のM字」程度に感じられました。
筆記線は太すぎず、ノートの罫線にも収まりやすいため、実用性が非常に高いM字です。
この「絶妙な細さ」は、V110の隠れた魅力と言えます。
日常のメモ書きから、手紙やサインまで、幅広い用途に対応できる太さです。
もちろん、個体差で一般的な海外ブランドのM字よりも細めに感じた可能性もあるかもしれませんが、ご参考になればと思います。
(3)「鉄ペン」の書き味特性を検証
「ボルギーニ V110 ギロシェ」の書き味は、一言でいえば「硬質で安定感がある」です。
①硬さ/弾力性
金ペン(ゴールドニブ)のようなしなやかさやインクの溜まりは期待できませんが、その分、筆圧をかけても線幅がほとんど変わらず、筆記が非常に安定します。
力を入れがちな方には、この硬さがかえって心地よいと感じられるでしょう。
②紙あたり
「ボルギーニ V110 ギロシェ」の書き出しの筆記感は、紙への引っかかり(ガリガリ感)は少ないのですが、金ペンと比べると鉄ペン独特の「カリッと感」が多少あり、人によっては最初は抵抗を感じるかもしれません。
私も、最初の方はちょっと「カリカリ」した感覚があって少し気になったのですが、書けば書くほど馴染む感じと言いますか、だんだんと気にならず、スムーズな書き心地になってきました。
「ボルギーニ V110 ギロシェ」は、長期的な成長を楽しんで使ってみる万年筆なのかもしれません。
ペン先については、比較的肉厚でしっかりとした作りであり、安価な鉄ペンによくある「頼りなさ」は感じられません。
2. 実用性の検証:インクフローとグリップ

(1)安定したインクフロー
インクフローは「潤沢(じゅんたく)」寄りです。
インクの出が良いため、速書きしても線がかすれることはなく、長文筆記でも安定した筆記を維持できます。
インクが潤沢に出ることで、万年筆のインク本来の色合いや濃淡が際立ち、筆跡をより美しく見せてくれます。
(2)快適なグリップ感とバランス
「ボルギーニ V110 ギロシェ」の胴軸(グリップ部分)には、ソフトタッチのラバー塗装が施されており、手触りが良く、滑りにくいのが特徴です。
重さも約20gと軽すぎず重すぎない絶妙なバランスで、キャップを後ろに挿した状態(ポスト時)でもバランスが崩れにくく、長時間の筆記でも指が疲労しにくい設計です。
(3)キャップの開閉と気密性
「ボルギーニ V110 ギロシェ」は「嵌合式(かんごうしき/差し込み式)」キャップを採用しています。
開閉が素早く行えるため、日常のメモ書きなどに最適です。
嵌合式キャップはスクリュー式よりも気密性が劣ると言われることがありますが、V110のキャップは内部の構造がしっかりとしており、一般的にインクが急激に乾燥する心配は少ない設計です。
日常的に使用する分には、問題なくスムーズに書き出しが可能です。
※↓「ボルギーニ(BORGHINI)V110 ギロシェ」の万年筆です。
※↓「ボルギーニ(BORGHINI)ギロシェ」シリーズの「ボールペンタイプ」もあります。
3. インク方式とメンテナンス:汎用性の高さ

(1)【インク供給方法】ヨーロッパタイプカートリッジ式
「ボルギーニ V110 ギロシェ」は、「ヨーロッパタイプカートリッジ式」を採用しています。
これは、汎用的な「ヨーロッパ共通規格」のカートリッジが使用可能であることを意味します。
この規格は、多くのヨーロッパブランドが採用しているため、ボルギーニ純正品だけでなく、他社製のカートリッジ(ペリカン、シュナイダーなど)も互換性を持って使用できます。
カートリッジで運用している方にとっては、インクの選択肢が広く、外出先でのインク交換も容易という大きなメリットがあります。
(2)メンテナンスの容易さ
「ボルギーニ V110 ギロシェ」のスチールニブのユニットは、比較的シンプルな構造のため、インクの色を変える際の洗浄や、インク詰まりのメンテナンスも、水洗いを中心に行いやすく、初心者でも扱いやすい万年筆と言えます。
4.まとめ:ボルギーニ V110 ギロシェは日常使いできる

今日は「ボルギーニ V110 ギロシェの書き味と実用性」について書いてきました。
「ボルギーニ V110 ギロシェ」は、デザインだけでなく、日常使いに適した実用的な万年筆です。
その最大の魅力は、「美しいデザイン」と「安定した実用性」が高水準で両立している点です。
| 評価ポイント | 評価 | 補足 |
| 書き味 | 非常に安定 | 硬質なスチールニブで筆記が安定。滑らかさも高水準。 |
| 字幅(M) | 実用的な細さ | 海外製としては珍しく、国産M字に近い繊細さ。 |
| インクフロー | 潤沢で安定 | 長文筆記でも途切れず、インクの色が際立つ。 |
| 日常使い | 優秀 | 嵌合式キャップで素早く筆記可能、汎用性も高い。 |
人とは違うエレガントな万年筆が欲しい、しかし実用性も妥協したくない。
そんなあなたのニーズを「ボルギーニ V110 ギロシェ」は満たしてくれるでしょう。
次回予告:
次回の第3回記事では、「ボルギーニ V110 ギロシェ」の「デザイン性」をさらに深く検証するため、世界的な人気を誇るLAMY safari(ラミー サファリ)と比較します。
機能美のドイツ vs. エレガンスのイタリア。デザイン哲学の全く異なる両者を比較することで、ボルギーニの魅力がより明確になります。
第3回:【デザイン対決】ボルギーニ V110 ギロシェ vs. LAMY safari 徹底比較!
ぜひご期待ください!
以上、「【M字鉄ペンの実力】ボルギーニ V110 ギロシェは日常使いできる?書き味と実用性」についてでした。
「Stationery♥Log」(ステーショナリー♡ログ)をご覧いただきありがとうございました♡
※↓第1回:「【美しすぎる入門機】ボルギーニ V110 ギロシェ レビュー!イタリアンエレガンスな万年筆」のページです。

※↓「ボルギーニ(BORGHINI)V110 ギロシェ」の万年筆です。
※↓「ボルギーニ(BORGHINI)ギロシェ」シリーズの「ボールペンタイプ」もあります。

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